第二十二回 「じゃあ、どうするか?」
- 高坂剣友会
- 2021年4月24日
- 読了時間: 2分
子供たちには相手の良いところに目を向けるようにしなさいと話をしている。
どうしても相手の弱点を探そうとしてしまう。
しかし、相手が上手になればなるほど弱点などない。
そうなるともう打つところがない。
お手上げである。
しかし、相手が良いところがわかれば、それを出させない様に、そこでは勝負しない様にすることで打たれる確率が下がる。
また、人間得意なことでしか勝負はしないのだから、その技に対して応じることができればまた勝機となる。
これは人間関係でもいえると思う。
人間は生き延びる性質上、不快なことに自然とアンテナが立つ。
だから意識しないと、不快なことばかりが目に付く。
あの人はだめだ
ここは嫌だ
そうなると、自分の言葉は不満であふれてしまう。
不満の言葉ばかりになると、そこからはもう前に進めない。
しかし、ここに「じゃあどうするか?」という一言を付け加えると一気に前に進む。
相手が強い。
「じゃあどうするか?」
努力してもなかなかうまくいかない。
「じゃあどうするか?」
相手が強いことを認めれば、その強い部分をうまく活かすことができるかもしれない。
努力してもうまくいかないことを認めれば、うまくいっている部分をみつけそこを伸ばして壁を突破できるかもしれない。
相手の物事や良い面をみつけ、良い言葉をたくさん身に着けることで壁を乗り越える成長力が身につくと考える。
しかし、前記のように人間は不快に自然とアンテナが立つ。
だからこそ意識して良いほうに目を向けるようしている。
このコロナの時代、なかなか不確定でいいことはない。
直近の大会も中止となり、活動自体も休止となっている。
苦しいことを否定的な眼だけで見たらそれはもうつらい。
しかし、天気と一緒で起きていることは変えることができない。
「じゃあどうするか?」
活動ができないいまこそ、勉強、読書、日常生活を変えることで、自分を大きく成長できるきっかけにできる。
時間がこれだけあるなら、新しいことにチャレンジできる。
そういう経験は必ず剣道で活かせる。
剣道の「道」は人生という意味なのだから。
不確定な時代だからこそ、子供たちにも良いところを見つける「眼」を身に着けられるようこれからも指導していきたい。
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