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第十五回 信用と信頼

  • 高坂剣友会
  • 2020年8月5日
  • 読了時間: 2分



保護者の方にはいつもこのようにお願いしている。


「子供を信頼することは大切です。でも信用しないでください」と。


わが子を疑えというのか?という親御さんも多いことだろうと思う。


ではなぜ信頼してもいいけど信用してはいけないか?




それは子供だからである。


子供はミスをする生き物である。


だから信頼して何かをお願いしたとしても、それがうまくいかないことのほうが多い。




例えば練習中の水分を持ってくることを忘れる子がいる。


するとそのあとお母さんが持ってくる。


忘れ物がなくならない子はこの繰り返しである。




それもそのはず。


忘れても持ってきてもらえるのだから。


もちろんお母さんは水分を持ちなさいと家で言っているのだろう。


しかし、大切なのは、そこで水分を準備することを信頼してお願いするだけでなく、

かならず持ったかどうかまでチェックすることだ。



信頼してお願いするだけで、チェックしないから忘れるのだ。



いくら信頼していても、できているかどうかチェックしなかったらそれはただの丸投げである。




これは社会でもおなじである。


上司が部下を信頼して仕事を与えて、チェックを怠ったらそれはただの丸投げである。


そういう上司に限ってミスの責任を部下に押し付ける。


「信用してたのに」という言葉とともに。


子供を信頼してお願いし、チェックしミスを出さないように導いてその子の信用度を

上げていくことが指導者である大人の役割なのだ。


決してお願いしっぱなしにして、丸投げすることではない。


そういう意味で子供を信用しないでほしいということである。




というわけで子供にお願い事をしたらさりげなくチェックしましょう。


ギンギラギンにさりげなく。


そいつが俺のやり方。

 
 
 

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