第十八回 目標と目的をわけよう。
- 高坂剣友会
- 2020年9月24日
- 読了時間: 2分
おかげさまで最近体験、見学の子が増えてきた。
とあるアニメの影響もあるだろう。
高坂剣友会では入会するときに必ずアンケートを書いてもらう。
そこには剣道をやらせる目的を書く欄がある。
ほとんどの方は精神力、礼儀、人間的に強くなってほしいと書かれる。
入会し、経験を積むと試合に出たり、厳しい練習をしたりする。
試合に出るということは勝ち負けがついてくる。
剣道は最初の勝ちまでがなかなか難しい。
まわりの子は勝っているのに、うちの子は勝てない。
子供も稽古にあまり行きたくないと言っている。
きっとうちの子には剣道が合わないんだと思う。
なので辞めさせます。という親御さんが今まで少なからずいた。
精神力、礼儀、人間的に強くなってほしいと始めたはずだったのに、勝てないから辞めるとなってしまっている。
入り口と出口が違ってしまっているのだ。
そこをきちんと修正できるように、かならず最初の目的を忘れないためにアンケートに書いていただいている。
目標はその時その時で変わるものである。
ただ単純に剣道がやりたいという目標から一生懸命に頑張ろうに変わり、さらに成長するにつれ、勝ちたい、もっと早く打ちたいとかに変わっていく。
親御さんの目標も子供の成長に伴い変わっていくだろう。
試合に出れば勝ってほしいし、練習も前向きに取り組んでほしい。
しかし現実はなかなかそうはいかない。
試合で勝つのは毎回一人、1チームだけ。あとは出場者全員負けるのだ。
練習も子供はやる気のある時もあればない時もある。いや、ほぼないときのほうが多いのではないか。
そうなると親御さんはやる気がない、合わないと思ってしまう。
そこで剣道をやる目的を振り返ってもらう。
そうすることで初心を思い出し、またがんばろうと踏ん張ってくれる。
親御さんが踏ん張ってくれれば絶対子供は変わってくれる。
そうやって親御さんと二人三脚で頑張るようになり、会員も少しずつ増えてくれたし、辞めなくなった。
目的と目標は混同しがちだ。
でもそこを明確にわけることが、辞めたいと思う気持ちを乗り越えられる方法の一つであると感じている。
そうすることで、一人でも多くの剣道が大好きな子どもたちを増やしていければと考えている。
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